- 2019.09.17
- 雛人形について
ひな人形のしまう時期について
目次
3月中旬の天気の良い日が理想的
『すぐに片付けをしないと、お嫁に行くのが遅くなる』という言い伝えを一度は聞いたことがある方も多いと思います。
片付けの際の目安は3月中旬を過ぎたら片付けるのがよいかもしれません。
もちろん地域や風習、ご家庭によって、片付け時期は様々です。一番大切なのは人形を大切にする気持ちです。
片付けの際の注意点:人形は湿度が天敵
Smileまーけっとで取り扱っている、京都西陣リュウコドウの商品は、
一つ一つが手作業手作りで作っております。
そのため、ひな人形をしまう時に大切にしたい事は「天気」です。
ひな人形にとっては湿気が大の苦手です。
悪天候の時は湿度を帯びてしまい、カビや虫食いの原因になってしまいます。
保管場所はなるべく湿気の少ない場所にして、天気がよく、空気が乾燥している日に収納することをオススメしております。
また、防虫剤はそれぞれの商品の使用上の注意等をよくお確かめの上、お人形専用のものをお使いくださいませ。
関連情報(⇒ひな人形を飾る時期について)
雛まつりが終わると片付ける理由
:すぐに片付けることにより穢れを払ったため
ひな祭りが終わったら、すぐに人形を片付けなければならないという習わしがありますが、人形は古くは人の形にしたものという意味があり、幼児の遊び道具であると共に、厄払いの意味を持っていました。
人形は人の身代わりとなる対象物で、人の穢れを移すためのものでもあったのです。
農村部には農事の開始を控えて、旧暦3月3日にヨモギを摘んで草餅を作り、ごちそうを持って山や海で一日を遊ぶ風習がありました。
このとき草木や紙などで人形を作り、それで体をなでることにより、災厄を託し、川や海に流したという言い伝えがあります。
もともと人形は形に流すための素朴なものでしたが、次第に手の込んだものになっていき、子どもたちはごちそうや花を添えたりして、人形と一緒に遊ぶようになりました。
しかし、最後は流さなければいけないので、別れを惜しんでいたようです。
江戸時代の文献には相模地方のひな祭りの様子として、雛人形を流す前、子どもたちは白酒で雛と別れの杯を行い、泣きながら川に流していたと記されています。
雛人形が豪華で立派なものになるにつれて、流すに忍びなくなり、次第にこうした風習は廃れていきました。しかし、豪華になっても人の形にしたものであることに変わりはありません。
そこで、雛流しに代わって「すぐに片付ける」ことで穢れを払ったとみなすようになりました。
これがひな祭りが終わったあとにすぐに片付ける所以の一つでもあります。
現在でも鳥取県などでは流し雛の風習が残っており、旧暦3月3日になると着物姿の女の子たちが紙で作った一対の雛人形を桟俵(さんだわら:米俵の底と蓋になる円い部分)に乗せて流す行事が行われています。