向かって右に男雛、左に女雛が並ぶのは陰陽五行説が由来劇場で舞台を見る時に、向かって右の舞台左側を上手、向かって左の舞台右側を下手と言います。左を上、右を下とする並びは、日本古来の陰陽五行説にも続いています。陰陽五行説とは、中国で生まれた陰明説と五行説が結びついたもので、陰陽説は、宇宙の森羅万象を…
水干(すいかん)という位のない官人の装束を着た三人は、仕丁(しちょう:貴族の家の雑役人)あるいは衛士(えじ:宮中の護衛を担った者)と言います。靴を持った泣き顔を中央に、優しい笑顔の翁が向かって右、怒った顔の若い男が向かって左に座ります。三人の特徴的な表情から、三人上戸とも言われています。
緋毛氈(ひもうせん)とはひな祭りというと赤い絨毯のイメージがありますよね。あの赤い絨毯は『緋毛氈(ひもうせん)』と言います。緋毛氈の色は赤色の中でも、日本古来の『緋色』で染められています。緋色はあかね草(温帯アジア原産の草)で染められる赤のなかでも、最も鮮やかで紫色に次ぐ高貴な色とされていま…
右大臣、左大臣は大化の改新以来続く律令制の官です。もっとも位が高いのは太政大臣(だじょうだいじん)で、次が左大臣、そして右大臣となります。いずれも天皇を補佐する大切な役割を担っています。人形は二人ともに弓矢と太刀を携わえ、外出時の正装である武官の装束を着けています。白ひげを蓄えた左大臣、若い…
雛人形は子どもを想う気持ちが形になったものです「きょうは~たのしいひなまつり♪」と日本人ならどなた様でも知っているひな祭りの歌。それは、親御様にとっても、娘様にとっても、家族にとっても特別な日ですね。冷たい風が吹く冬から3月に入り、ようやく梅の花が色づきはじめた頃の温かい団らんのひとときは、大…
内裏(だいり)とは天皇の住居区域を指していますお雛様というと、まず思い浮かぶのが親王飾り(しんのうかざり)とも言われる内裏雛です。男雛と女雛のこの一対がお雛様なのです。内裏(だいり)とは禁裏(きんり)、禁中(きんちゅう)ともいい、天皇の住居をさしますが、この人形が天皇や親王(天皇の兄弟、皇子)の…