- 2020.07.28
- お花について
ハーバリウム専用オイルについて

こんにちは、 Smile★market フラワーデザイナーの海老名です。
最近、試作でグリーン系のハーバリウムを制作中です。なかなか素敵な感じに仕上がってきました。お披露目をお楽しみにしていてくださいね。
さて、今回は前回のハーバリウムのお話から、ハーバリウム専用オイルの部分をさらに深掘りしていきたいと思います。
ハーバリウムをご自身で作られる方に向けてかなと思うのですが、ハーバリウムに興味がある方もよかったら読んでみてくださいね。
目次
ハーバリウムオイルについて
ハーバリウムを作る時、最後の仕上げにオイルを入れる作業があります。
花や葉はそのままでも魅力的ですが、そこにオイルがするすると注がれると…一瞬で光り輝くような透明感が加わります。

ご自身でハーバリウムを作られたことがある方は、この瞬間のワクワクをよくご存じですよね。
そんなハーバリウム作りには欠かせないハーバリウム専用オイルには一体どんな種類があるのか、どのような点に注意するべきなのか、詳しくみていきましょう。
ハーバリウム専用オイルの種類
ハーバリウム専用オイルには、パラフィンとシリコンの2種類があります。どちらも無色透明・無味無臭・非揮発性で水にまざりません。
使用感は、パラフィンはさらさらと軽く、シリコンはパラフィンと比べてねっとりとしています。
- パラフィン
ミネラルオイルとよばれる流動パラフィンを指します。炭化水素系の化合物で、 酸化しないという化学的な安定性から 、ベビーオイルや化粧品原料、医療品の基剤・溶剤など幅広く使われています。
パラフィンは、シリコンに比べて価格が安価なので、趣味で楽しみたい方や教室でのレッスンで使いたい方には取り入れやすいと思います。
ただし、種類によっては引火点や低温でのオイル濁りなどの問題がありますので、注意が必要です。
詳しく説明している動画を見つけたので、気になる方は参考にみてくださいね。
- シリコン
ケイ素系の化合物で、皮膚についても問題ありません。非可燃物に分類され、化学的にも安定しています。反面、床に垂れたシリコンはしっかり拭いても滑りやすく、服に付着するとなかなか落とせないので、扱うときはご注意くださいね。
シリコンは、パラフィンに比べて高価格な上に、取り扱いの際には注意が必要なので、家庭で趣味として楽しむには少し難しいかもしれません。
販売されているハーバリウムは、シリコン成分( 引火点300℃以上/流動点⁻50℃以下 )の安全面から、シリコンのものが主流になりつつあります。
ハーバリウムオイルの引火点と配送

ハーバリウムは空輸できないという話を聞かれたことはないでしょうか。
本来であれば、航空法上の危険物は引火点60℃と定められているので、ハーバリウム専用オイル( 引火点200~250℃ 、 種類によって300℃ )は、 飛行機に搭載が可能なものになるはずなのですが、 実際には「宅配業者などに空輸での配送を依頼したのに、差出人に返却された」というケースも多くあるんですよ。
これは、空輸での液体の持ち込みが非常に厳しくなってきている中、 安全かどうか分からないものに関して飛行機に載せないという業界の自主規約があるからです。
もしも、どうしても空輸しなければならない状況にある場合は、事前に取り扱い会社へ問い合わせされることをお勧めいたします。
SDS(安全データシート)
SDS(安全データシート)には、ハーバリウムオイルの粘度、引火点、危険物に該当するかなど、詳しい情報が記載されています。運送会社とやり取りされる場合は、SDSを準備しておくとよいでしょう。
ハーバリウムオイルを販売しているサイトではSDSをページ上で公開しているところも多いので内容をチェックしてから購入されることをお勧めします。
最近では、イベントや展示会でもこのSDSの提出を求められる場合があるようですよ。
おわりに
今回は、ハーバリウム専用オイルについて少し詳しく書かせていただきました。
ほんの少ししか触れていない部分もあるので、購入する予定がある方は、気になることは販売元にきちんと確認して、安全にハーバリウムをお楽しみください。
ちなみに当店のハーバリウムのオイルはシリコンタイプで、大手国内化学メーカーの方から、直々にお墨付きをいただいたものを使用しておりますので、ご安心くださいね。
ハーバリウムを通じて、花がある暮らしを一人でも多くの方に楽しんでいただけますように…。

♡Happy time with flowers♡
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※ 記事参考:山桂産業株式会社様